【発声練習-滑舌編】ゆっくりと大きな口のアイウエオ

皆さんこんにちは。カサトレアナウンススクール講師の弘松優衣です。

今日は、発声練習の中でも滑舌についてのお話です。

アナウンススクールに通い始めたものの、滑舌の甘さに気づき、なかなか原稿を思うように読むことができない

話しているときに「滑舌よくないね」と指摘されて自信が持てなくなった。

そんな方にぜひとも読んでいただきたい内容になっています。

この記事を読むと

  • ・滑舌が甘い原因が分かる
  • ・滑舌をよくするトレーニング方法を習得できる

最後までぜひお付き合いください!

目次

滑舌が悪くなる原因

一口に滑舌が悪い、といってもいろんなタイプの方がいます。

  • 「ほとんどの言葉がイに聞こえる人」
  • 「エに引っ張られている人」
  • 「舌がもつれてしまう人」
  • 「ダ行とラ行の区別があいまいな人」

言葉をきれいに発音するために大切なポイントは、「口の形」と「舌の位置」です。

口が正しく開いていなかったり舌の位置がずれたりしていると、滑舌が甘くなる原因につながります。

50音それぞれに正しい口の形舌の位置があります。

このポイントを抑えることで明瞭な言葉を発音することができるのです。

日常生活で気を付けること

口先だけで話してしまうと、滑舌が甘くなってしまいます。

大切なのは普段から、口先だけを動かすのではなく、顔全体を動かしながら発声することです。

しっかり話した後は、顔が少し疲れた感覚が残ります。

この感覚が残れば、顔全体を動かし滑舌よく話している証拠です。

反対に少しも疲れていない方は、口だけを動かしているか、もしくは口そのものをそこまで動かせていない可能性があります。

テレビやラジオで活躍しているアナウンサーははっきりくっきり話しているのは、口をしっかり動かし、口や顔の動きを意識したトレーニングを日々続けているからなのです。

滑舌をよくするポイント

滑舌トレーニングに大切なのは、大げさなくらい口を大きく開けること
こうすることで

  • ・口の正しい形
  • ・舌の正しい位置

この両方を確実に定めることができるのです。

滑舌改善のために何か文章を読む場合でもただ読むのではなく、大きな口を開けながらゆっくりと読むことがポイントです。

滑舌をよくする方法~初心者向け~

滑舌が気になる方は、まず

の正しい形をしっかりと覚えましょう。

「あ・い・う・え・お」はご存じの通り、母音と言われるものです。

日本語ではほとんどの50音のベースになっているのがこの 「」 なのです。(んは例外)

つまりこの母音の発声が甘いと、ほとんどの50音が明瞭に発声できないということになります。

トレーニングでは顔が疲れるくらい思いっきり 「」 の発声をしてください。

滑舌をよくする方法~上級者向け~

」 の土台が整った方は、いよいよ文章を読んでいきましょう。

身近な文章を声に出してゆっくり読むといいでしょう。

例えば、新聞やネットニュースの記事。

1日1記事は必ず声に出して読む習慣をつけましょう。

そのとき、気を付けていただきたいのが、はやいスピードで読むのではなく

  • ・ゆっくり
  • ・大きな声
  • ・滑舌を意識しながら

読むようにしてください。

言いにくい言葉を集めた早口言葉

ここでは、言いにくい言葉を集めた、早口言葉をご紹介しておきますのでよろしければ練習にご使用ください。

早口言葉の注意点

早口言葉ではありますが、「滑舌をよくする」ためのトレーニングの時は、まずゆっくり声に出してください。

間違った滑舌のまま早口で話してしまうと、滑舌は改善できません。

まずは自分の滑舌を一つ一つ確かめていただきます。

ゆっくり、大きな口を開けて息をたっぷり吸いながら声に出していきましょう。

早口言葉の例文

  • ・さくら さっぱり さつきばれ
  • ・高速増殖炉 もんじゅ
  • ・書写山の社僧正
  • ・そそのかしたのは初春(しょしゅん)のこと、
  •  そそのかされたのは 初秋(しょしゅう)のこと
  • ・シャンソン歌手 新春 シャンションショー
  • ・タキシード チアシード ツーシーム
  • ・大変達者な旅屋さん
  • ・この竹垣に 竹立てかけたのは 竹立てかけたかったから 竹立てかけたのです
  • ・とてとてたったと飛び立った
  • ・飛んでるトンボを取ろうと 遠くまで飛び出して とうとう通りで止められた
  • ・スルスル サラサラ ツルツル トロトロ
  • ・イライラすると笑われる ケラケラするとからかわれる だらだらするとあなどられる
  • ・アンリ・ルネ・ルノルマンの『流浪者の群れ』
  • ・とろろ芋をとる苦労より とろろ芋からとろっとするとろろ汁をとる苦労

発声練習に使える例文

発声練習にぜひともおすすめなのが、こちらの文章。

五十音の頭の文字を一字ずつずらして発声していきます。

劇団の練習でもよくつかわれるというこの方法。

滑舌だけでなく、息を一定に出すためのトレーニングにもなります。

「朝起きた時」や、「お風呂の中」、「夜寝る前」、など気づいたらトレーニングするようにしましょう。

最初は原稿がないとなかなかスムーズに発声できないと思いますので、ここに全文載せておきます。

これを見ずにでも言えるようになるまでとにかく声に出してみてください。

ただ一つ注意!

暗唱できたからと言ってはやく言えばいいというわけではありません。

一音一音を大切に、ゆっくり、大きな口で発声することを心がけてください。

この基本は、初心者向けのトレーニングの時と変わりません。


あいうえお
いうえおあ

うえおあい
えおあいう
おあいうえ


かきくけこ
きくけこか
くけこかき
けこかきく
こかきくけ


さしすせそ
しすせそさ
すせそさし
せそさしす
そさしすせ


たちつてと
ちつてとた
つてとたち
てとたちつ
とたちつて


なにぬねの
にぬねのな
ぬねのなに
ねのなにぬ
のなにぬね


はひふへほ
ひふへほは
ふへほはひ
へほはひふ
ほはひふへ


まみむめも
みむめもま
むめもまみ
めもまみむ
もまみむめ


やいゆえよ
いゆえよや
ゆえよやい
えよやいゆ
よやいゆえ


らりるれろ
りるれろら
るれろらり
れろらりる
ろらりるれ


わいうえを
いうえをわ
うえをわい
えをわいう
をわいうえ


滑舌の確認方法

滑舌を確認するおすすめの方法は

  • ・鏡で見る
  • ・録音する

この二つです。

鏡で見るときのポイント

まず「鏡で見る」について。

滑舌のみならず、アナウンサーを目指している方はトレーニングのために一つ手鏡を持っているといいでしょう。

口だけではなく、表情全体が映るものがベストです。

トレーニングの際に、しっかりと口が開いているか手鏡で確認します。

この時、口だけが動いていませんか?

正しい発声は口だけではなく表情全体を動かすことが大切です。

手鏡を使って、顔全体の筋肉がしっかり動いているかどうかチェックするようにしましょう。

録音のポイント

鏡でチェックした後は実際に録音して確認しましょう。

今はiPhoneなどスマートフォンでも簡単に録音ができるので便利です。

滑舌が甘くなっていないか、客観的に

聞いて録音聞いて録音

を繰り返してください。

アナウンサーを目指すあなたへ

アナウンサー試験では、原稿読みナレーションに挑戦する場面が少なくありません。

ここではもちろん滑舌がいいか悪いかというところも判断されることになります。

大切なのは、ゆっくりと読むこと

もともと滑舌に自信がない方がはやく読んでしまっては、舌がもつれてしまったり、噛んでしまったりする原因になります。

しかも試験の場、ただでさえ緊張している場面では、いつも以上に読むスピードがはやくなるものです。

早口でニュースを読んでも、相手には全く伝わりません

一番大切なのは、

「試験官という目の前にいる相手に、ニュースの内容を伝えること」

なのです。

ですから、普段トレーニングで心掛けているように、本番でも、ゆっくりとしたテンポで原稿を読むようにしてください。

カサトレの徹底サポート

カサトレアナウンススクールでは、滑舌はもちろん、発声の基本から、実践編まで、あなたがアナウンサーになるまでを徹底的にサポートします。

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