鼻濁音のルールと上手な発声の仕方
皆さんこんにちは、カサトレアナウンススクール講師弘松です。
今日は、鼻濁音についてのお話です。
アナウンサー受験を志す方にとって鼻濁音は一つ目ののハードルと言ってもいいでしょう。
鼻濁音でつまずき、原稿がうまく読めなかったり、そもそも音の出し方があっているかどうか自信が持てなかったり。
そんな方にぜひとも読んでいただきたい内容になっています。
この記事を読むと
- ・鼻濁音の出し方のコツをつかめる
- ・鼻濁音を習得するためのトレーニング方法を学べる
この記事ではカサトレappに無料で登録すると視聴いただける実践動画もご覧いただけますので、最後までぜひお付き合いください!
目次
鼻濁音とはどんな音?
「私が」「あなたが」
がぎぐげごの発声の仕方は二つあります。
濁音としてのがぎぐげごと、鼻濁音としてのがぎぐげごです。
濁音は普段意識せずとも出していることが多いと思いますが、鼻濁音は意識して鼻から抜けるような音にかえて発声する音です。
ニュースを聞いていれば、アナウンサーは皆この鼻濁音を意識していることが分かります。
文字で書くと
「んが」「んぎ」「んぐ」「んげ」「んご」
の様に、が行の前にちいさな「ん」が聞こえるような音です。
鼻濁音の出し方
では実際にどのように発声すればいいのか、鼻濁音の出し方をお伝えします。
慣れないうちは、前の章でも書いた通り、が行の前に「ん」を意識して声に出します。
音が伝わり少し震えているのが分かるでしょうか。
この骨の震えが、濁音の「が行」と鼻濁音の「が行」の大きな違いです。
濁音にはこの骨の震えはありません。
鼻濁音ができているかできていないか
鼻濁音を意識していても最初のうちはどうしても濁音になってしまうことがよくあります。
鼻濁音の基本的なルール
鼻濁音にはルールが沢山あります。
もちろん全部を把握してもらいたいのですが、
混乱するとよくないのでまずは基本的なところから押さえていきましょう。
- 1.語頭は鼻濁音にならない
- 2.格助詞、接続助詞は鼻濁音
- 3.複合語の場合は複雑
- 4.外来語、擬声語、擬態語、数詞の五は鼻濁音にならない
1.語頭は鼻濁音にならないについて
「がんばって!」や「学校」など
言葉に頭に「が行」が来ている場合は鼻濁音にはなりません。
試しに、「がんばって」、「学校」を鼻濁音で発声してみてください。
なんだか違和感があると思います。
一番最初にくる「が行」は鼻濁音化しないことをまずおさえましょう。
2.格助詞、接続助詞は鼻濁音について
ではどんな「が行」が鼻濁音になるのか?
主なものは「格助詞」と「接続助詞」です。
「私が弘松優衣です。」「彼女にお伝えしていましたが、」
これらに使われている「が」はすべて鼻濁音になります。
3.複合語の場合は複雑について
「高等学校」「中学校」「小学校」
この言葉にはすべて同じ「学校」という言葉が入っています。
しかし、高等学校の「学校」は濁音になり「中学校」「小学校」は鼻濁音化するのです。
「高等」と「学校」はそれぞれ独立した言葉とみなすため、語の頭の「が」は濁音になります。
一方で「中学校」と「小学校」は「中」と「学校」、「小」と「学校」の結びつきが強いので、
一つの語とみなし鼻濁音化するのです。
複合語の場合は、鼻濁音化する、しないが複雑なので、しっかりと覚えておく必要があります。
4.外来語、擬声語、擬態語、数詞の五について
「シュガー」、「ゴロゴロ」、「ギラギラ」、「三十五歳」
これらも鼻濁音化しませんのでおさえておくようにしましょう。
鼻濁音の実践トレーニング
では実際に例文を使いながら鼻濁音のトレーニングをしてみましょう。
ゆっくりでいいので、大きな声で発声してみてください。
- ・かぐ(家具) まぐろ おにぎり りんご
- ・かがみ(鏡) がっこう けがわ(毛皮) がっき(楽器) てがみ がけ
- ・私が 大学生です
- ・ごきげんいかがですか
- ・かごの中から うさぎと ねぎと やぎが でてきた
- ・午後4時から 午後5時55分
いかがでしょうか。
正しく鼻濁音と濁音を使い分けられましたか?
以下が解答です。
鼻濁音は青 濁音は緑
- ・かく゜ まく゜ろ おにき゜り りんこ゜
- ・かか゜み がっこう けか゜わ がっき てか゜み がけ
- ・私か゜ 大か゜く生です
- ・ごきけ゜んいかか゜ですか
- ・かこ゜の中から うさき゜と ねき゜と やき゜か゜ でてきた
- ・午こ゜4時から 午こ゜5時55分
鼻濁音の発声のポイント
お伝えしてきたように、鼻濁音は様々なルールがあります。
このルールを一度に頭に入れるのは難しいので、ぜひ練習をする中で新しい言葉に会うたびに辞書で調べ、その都度ルールを学習するようにしてください。
また、鼻濁音は早口ではなかなか美しい音は出ません。
慣れないうちは、鼻濁音を含むその文章全体をゆっくりと発声するようにしましょう。
カサムービー「アナウンス」
今回解説しました「鼻濁音」については、実践動画としてカサトレアプリにて視聴いただけます。
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